自動車鈑金塗装業界における「レバレート」と原価の話

自動車修理の鈑金塗装工場を支援するサービスを展開する、
フロントアカデミアの佐野でございます。

本記事では、
「自動車鈑金塗装業界におけるレバレートと、その重要性」
について記載していきます。

レバレートとは

Labor Rateであり、本来の意味としては「1時間あたり工賃を生むための1時間あたりの原価」と言っていいでしょう。

しかし、日本の自動車鈑金塗装業界では、
1時間あたりの工賃のことを指す場合でも使われています。

特にカーオーナー・カーユーザーといった、
消費者向けに使う場合は「レバレートと工数の掛け算で工賃が決まる」
という売値としての表現が一般的です。

また、特に口語としては、
レバーレート、レーバーレートという表現が使われることもあります。

指数対応単価とは

上記のレバレートを1時間あたり工賃として表現する場合、
『指数対応単価』という言葉を使う場合もあります。

その名の通り、日本の鈑金塗装業界で広く使われている、
『指数』に『対応』する『単価』です。

基本的には、「指数対応単価と指数の掛け算が売値となる」ので、
「レバレートと工数の掛け算が売値となる」のとそう大差はありません。

指数対応単価というのは、主に指数を使う側(指数を使うシステム側)の表現であり、
指数が無い(指数外)となる工数に対しては別の1時間あたり工賃におなるという事は少なく、
『指数対応単価≒レバレート≒1時間あたり工賃』
と言ってもほとんどの場合、通じます。

1時間あたり工賃とは

レバレートや指数対応単価というと、ちょっと消費者の方にはなじみが薄い表現となりますが、
1時間あたり工賃という表現にすると、通じやすいため、私はこれを使う事が多いです。

例えば、見積もりに指数を一切使っていないのに、
指数対応単価という表現は適切ではないですし、
本来の意味や「レバレート=原価計算」と考えている方もいらっしゃるので、
1時間あたり工賃という言葉で使い分けるのが適当でしょう。

原価計算の方法

レバレートを原価計算と捉えた時、
どのように原価を計算する方法があるでしょうか。

税理士の先生に丸投げで計算してもらうのは、
ちょっと難しいのではないかと思います。

レバレート計算ツール、と検索すると簡易的に計算する方法も出てきますが、
まずは簡易的に計算をして、自社の1時間あたり工賃と比較してみてください。

そのあと、値引きをどれほど行っているのか、
値引きによる影響で原価割れしていないか、
その1時間あたり工賃で設備投資や人員補充はできるのか、
考えていく必要があります。

原価レバレートを計算しておくと、未来を見据えた経営ができる

レバレートを計算しなくても、忙しくて利益が出ていればすぐに問題は無いかもしれません。

しかし、一度自社の原価を計算しておけば、
コンプライアンス対応やコスト増、新たな設備投資、サービスの拡充といった際に、
どれだけ価格に転嫁しなければいけないのか、という事がすぐに見えてきます。

例えば、
コンプライアンス対応に50万円かかる、
塗装材料のコストが年間100万円上がる、
償却済み塗装ブースの入れ替えに1500万円かかる、
といった場合に、すぐに
『うちでレート換算したらいくら分だな』
と出せると、経営の判断が容易になります。

閑散期にレートを下げて繁忙期にレートを上げる、
残業しなければならないスピード仕上げ・特急仕上げのメニューを作る、
といった時にも、どのように料金を設計するか、判断基準になるでしょう。

まとめ:今のためでなく、未来のために原価を把握しておく

ここ数年、特にコロナ禍以降の自動車アフターマーケットは、急速に変化しています。

求められるコンプライアンスに対応する、そのコストも考えなければなりません。

原価を把握し、価格に転嫁する。
まずは一度、簡易的な方法で原価を確認してみましょう。

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