自動車の運転リスク
自動車アフターマーケットのお困りごとを解決する仕事をしている、
フロントアカデミアの佐野です。
今日は「自動運転の普及で死傷者が減るというニュースを見た感想」を記事にしていきます
運転で得られるものとリスク
マイカー(自家用車)の所有率は特に首都圏で減少傾向にありますが、
自動車を運転する事で得られるものと、失うもの(リスク)の差が激しくなってきたのではないかと感じています。
自動車を運転する事で得られるものが小さければ小さいほど、
自家用車を保有する事で得られるものも小さいわけで、
保有していなければ車関連に使われるお金も使わなくなります。
自動車を運転する事で得られるものとして、
運転が好き、ドライブが好き、カッコいい車を所有したい、という趣味性の高い部分もありますが、
好きなタイミングで好きに移動できる手段としての自動車、
という意味では、首都圏でカーシェアがもっと広がると考えられます。
保有しなければ、車を購入する、駐車場を契約する、保険料を払う、車検を通す、という維持の部分はもちろん、
カスタムやオプション、事故修理といったアフターマーケットの需要は大きく減少することになるでしょう。
首都圏の若者の意識
運転免許の取得率は2026年現在でもそこまで大きく変化はありませんが、
自家用車の所有率という意味では、大きな差があります。
20代の自家用車保有率は、23区内単身世帯で5%未満という統計があるようです。
家族で1台、という形での保有でも20%とのことですが、
駐車場代や保険料のことを考えると当然だと思います。
私、佐野は趣味の仲間に20代も数多くいますが、車を持っているというだけでも珍しがられます。
運転する機会があっても頻度が少ないため、カーシェアやレンタカーで充分という考えも多く、
仕事で運転はするが自家用車は持っていない、という人も多いという印象です。
しかし、あまりリスクの面で乗らないという話は聞かないように思います。
運転のリスクをどう捉えるか
事故を起こしたくて起こす人はまずいませんが、
事故を起こしてしまうリスクを自分ごとにできない人は多いです。
事故修理ビジネスに携わっていたからこそ、若者に対し
「事故リスクとコスト、無用なもめ事を考えたら、必要な地域でなければ車を持たない方が良い」
と伝えた方が本人のためになる時代となりました。
日常的に運転していれば、人身事故は10年に1回ほど起きる、という話をよく聞きます。
私もその経験則については賛成ですが、これは
「日常的に運転していなければ、例えば月に2-3日なら、毎日運転する人よりも1/10だから100年に1回」
という意味
悪い意味で慣れてしまって起きる事故もありますが、
あまり運転しないからこそ起きる事故もあります。
突然飛び出してきた自転車や子供と接触をして、人身事故になるようなリスクもあります。
事故を起こす確率が高い年齢層や時間帯、天気、道といった様々な要因はあるものの、
100%防ぐことできません。
自ら運転する理由が「ほかに代替交通手段が無いから」だけの場合、
自動運転の普及で「所有と利用」のバランスは一気に崩れると考えられます。
日本では、交通事故による死者数がかなり減少しています。
これまで自動車を所有していた人も、所有と利用のコストの差が近づいてくれば、
自動運転車両という低リスクなモビリティの導入は早いのではないかと推測できます。
整備士不足と整備難民を救うカーシェア
地方の整備士不足、いわゆる”整備難民”の話は少しずつ増えてきていますが、
整備士資格保有者の平均年齢を考えると、今後は”整備が難しいからカーシェアに頼る”という事も出てくるかもしれません。
整備士不足による整備供給力の減少の解決方法として、車検の長期化からスタートしていくのではないでしょうか。
今の整備工場の忙しさが続けば、自動運転以外の人が運転する車両は3-2-2(新車から1回目の車検は3年、以降2年ごと)ではなく、
最終的には5-3-3にする等により、整備難民問題は一瞬だけ解消されるでしょう。
これによりロードサービスの需要が増える可能性はありますが、
自動運転が普及すればロードサービスの需要は減少する可能性も大いにあります。
すると、2030年から2035年にかけて、自動運転が普及しなければ、
”整備士不足の減少”からくる”車の保有から利用への流れ”が出来る可能性があります。
整備難民がカーシェアを加速
整備コストの増加と、そもそも整備ができない(するところが無い・予約が取れない)状況が続くと、
既に首都圏で所有から利用に変わりつつあるように、
地方でもカーシェアが増えていくのではないかと考えています。
すると、カーシェアの会社が稼働率を上げるために整備工場をM&Aしたり、
整備工場にカーシェアを置く・カーシェアビジネスを行ってもらう事で、
整備待ちによる稼働率低下のリスクヘッジを行っていくかもしれません。
整備工場は今よりも規模が大きくないと設備や人員の面で維持が困難になり、
ヨーロッパのように統廃合が進むでしょう。
一般顧客よりもカーシェアの車両を優先して作業する事も考えられます
一般顧客の車両は受けない、という会社出てくるかもしれません。
今はEVの知識をつけなくても整備が出来るかもしれませんが、
デジタル診断に慣れておかなければ、10年後の車の整備に対応ができなくなるかもしれません。
カーシェアから自動運転へ
本題に戻りますが、
カーシェアが増えていく裏で、自動運転の普及が進んでいくと思います。
自動運転車両の普及がどのように進むか検討がつきませんが、
カーシェアで既に「所有から利用」の流れが出来た後なので、
カーシェアの車が自動運転車両に切り替わるだけだと思います。
普段運転しない人どころか、免許を所有していない人も利用する可能性があるので需要は伸びますし、
タクシーより安価に提供できる、迎えに来てくれるとなれば、
土地の価値にまで影響を与えかねません。
自動運転車両を購入し、自分が使わない時間には貸しに出す、というビジネスモデルが普及すれば、
需要より供給の方が増えることで、非常に安価にタクシーのような利用が出来るかもしれません。
プラットフォーマーがカーメーカーになれば、生産台数が減少してもビジネスは成り立つので、
10年後には想像もつかないような勢力図となる、かもしれません。
まとめ
自動運転はまだ先、そう考えてはいるものの、流れは変えられません。
AGIやシンギュラリティにより一瞬で自動運転が”完成する”かもしれませんし、
法整備は自動運転車両を走らせながら整える、という不測の事態が起きるかもしれません。
いずれにしても、鈑金塗装も整備工場と同様の道を辿ると考えられるので、
これから修理難民と、カーシェア車両の稼働率向上を目的とした事業展開という波にさらされます。
今まで以上に、考え、先を見据えた経営が必要になる世のなかで、
限られたリソースを何に使うのかが問われます。
「無料相談」で現在の状況をお聞かせください
お問い合わせは、メール・LINEにて受け付けております。
※ LINE公式アカウントからも無料相談を受け付けています

